<2018/10/24>
妊婦が1週間に食べても良い魚の量。メチル水銀に注意!
犬の心臓病の予防方法<18/07/14>を読んでいただいたお客様から、どの魚が良いのかとのお問い合わせが多くなりました。
そこに書きました厚生労働省の「妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項の見直しについて」の内容を最近YouTubeにUPした人がいましたので、リンクしました。
しかし、これは平成15年のデータですから、本当に海洋汚染が進んでいるとしたら今はもっとwwww
具体的な水銀汚染度の少ない魚の種類ですが、食物連鎖の上位種で海にいる期間が長い魚ほど汚染度が高いようです。
たとえば「魚の寿命」で検索。
ジウィピーク(Ziwi Peak)のお問合せに書いた、国立衛研の 魚中のヒ素濃度 も見てください。
ヒ素の濃度はこちらに詳しく書いてあります。
煮干しは小魚で、海にいる期間が短いので安全だと思いがちですが、防腐剤がペットには有害です。(ペット用のニボシは詐欺で人間用と同じように防腐剤が添加されています)
太平洋を挟んでお隣の国アメリカのFDA(米国食品医薬品局)のサイトで、2018年1月更新の情報見つけました。
題名−魚介類の水銀について知っておくべきこと
What You Need to Know About Mercury in Fish and Shellfish <英文>
ココには、「水銀が少ない最も一般的に食べられる魚の5つは、エビ、缶詰のライトツナ、サーモン(ノルウェー・チリ産の養殖ではなくアメリカの天然サーモン)、タラ、ナマズです。メチル水銀は自然に体内から取り除かれますが、レベルが著しく低下するには(人間の場合)1年以上かかる場合があります。」との記述。
「一部の魚介類には、未熟児や幼児の発達中の神経系に害を及ぼすおそれのある高水準の水銀が含まれています。魚介類における水銀のリスクは、魚介類の食べる量と魚介類の水銀の含有量に依存します。したがって、食品医薬品局(FDA)と環境保護局(EPA)は、妊娠する可能性のある女性、妊娠中の女性、授乳中の母親、および幼児に、いくつかの種類の魚を避け、水銀が少ない魚介類を週に340g食べる」ことを推奨しています。
妊婦さんだけではなく、授乳中の母親や子供にも言及しています。
ベルテの場合、毎日与えるかもしれない犬と猫について書いていますので、人間には当てはまらないことがあります。
FDAの勧告には、下記の記述もあります。
「魚介類は健康的な食事の重要な部分です。魚介類には高品質のタンパク質やその他の必須栄養素が含まれ、飽和脂肪が少なく、オメガ3脂肪酸が含まれています。様々な魚介類を含むバランスの取れた食事は、心臓の健康や子供の適切な成長と発達に寄与することができます。したがって、特に女性や幼い子供は、多くの栄養上の利点のために魚や貝を食べるべきです。」
新しい情報を収集していましたら、過剰に気にすることはないと思いますが、2006年、アメリカの科学雑誌サイエンス(Science)の論文には、現状のままで何も対策を行なわずに魚の乱獲と水質汚染が進んだ場合、「2048年には海から食用魚がいなくなる」という警鐘が発表されています。
以上のようなことから「魚」を原材料に使用しているペットフードは、重金属汚染度が高くなります。
肉の場合も重金属汚染度の高い飼料を食べている家畜の肉は、魚と同じような結果になります。
水銀ではありませんが、飼料用ではなく、安全なはずの人間用食品の重金属カドミウムについてはこちらを参照してください。
「食品に含まれるカドミウム」に関するQ&A(厚生労働省)
これも古い資料ですが、「米から摂取する割合が最も多く・・・」とのこと。
クリーンラベルプロジェクトが分析したフードで「魚」だけの原材料のフードの最高評価が、品番413−アンダー・ザ・サン<グレインフリー>DOG/ホワイトフィッシュです。
原材料の品質と説明の「メンハーデン フィッシュミール」の説明に書いてあるように、安全性の高い魚を使用していますが、残念ながら魚そのものに蓄積されている重金属のため、3ッ星の評価です。
魚のキャットフードは、成分分析がされていませんので不明です。
追加の分析と、ネバダ大学の分析を待っています。
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【世界初】遺伝子組み換え食用動物、販売開始
アカナ、オリジン・・・集団訴訟?・・・の「もう一つの裁判 <キャットフード>」
最初の動画に出てくる「コホート研究」の説明は、武田邦彦先生が下記の動画で分かりやすく説明しています。
興味のある方は見てください。
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